海外株式

こんにちは。IGマーケッツ証券の水野浩一郎です。昨年12月の取引高ランキングを見ていて、びっくりしました。CFDの取引高トップは初めてスポット金となり、また個別株のランキングは海外株式が上位を占めることになりました。
個別株のランキングを見てみましょう。
| 1 | Hecla Mining | NYSE |
|---|---|---|
| 2 | Baidu.com | NASDAQ |
| 3 | NASDAQ | |
| 4 | Apple | NASDAQ |
| 5 | ソフトバンク | 東証 |
| 6 | Allied Gold | ASX |
| 7 | Net Flix | NASDAQ |
| 8 | Rubicon Minerals | AMEX |
| 9 | 北國銀行 | 東証 |
| 10 | イオンモール | 東証 |
(ASXはオーストラリア証券取引所、AMEXはアメリカン証券取引所)
このところ、資源価格上昇により注目を集めている資源株や日本でも有名なインターネット企業が並んでいますね。ちなみにBaidu(百度)は中国の検索エンジン、Net Flixはアメリカの動画配信サイトです。少し前までは日本株が取引高ランキングの上位をほとんど占めていましたが、先月は7銘柄が外国株となりました。CFDでは外国株を簡単に取引することができることもメリットの一つとして挙げられます。
今回は、外国株式をCFDを通じて取引することについてもう少し深く掘り下げてみましょう。
CFDによって海外株ができるようになる以前は、現物の外国株を取引するための口座を証券会社に開設することがほぼ唯一の手段となっていました。まずは証券総合口座を開設し、そのあと外国証券口座を開設。総合口座にある日本円を投資する国の通貨に両替をして、ようやく注文を出すことができます。
CFDを使って海外株の投資をする方法を見てみましょう。まずCFD業者に口座を開設、証拠金を入金します。取引したい取引所のリアルタイム価格の提供を受けるためのオンライン手続きをして、注文を出すことができます。
取引したいなと思ったら、CFDを通じて取引するほうがより早く開始できそうです。では、実際の取引については現物の取引とCFDでの取引はどのように違うのかを見ていきましょう。一番気になるのがコスト面ですよね。ということで取引の都度に発生する手数料はどうでしょう。大手オンライン証券では米国株式の場合、最低25.2ドルの手数料が発生します。IGマーケッツ証券のCFDでは最低手数料が15.75ドルに設定されていますので、より少額で取引することが可能です。CFD業者によって手数料設定は異なりますが、概して手数料、特に最低手数料が低めに設定されています。
いざ取引しようと思っていても取扱銘柄になければ、どうしようもないですよね。オンライン証券の中で米国株式の取り扱いが最も多い会社でETFなどを含めて約800銘柄。一方CFDでは弊社のような外資系の場合、米国株だけで約2,000銘柄の取り扱いがあります。さらに幅広い銘柄数を顕著に示すのが、取引可能な市場の数です。オンライン証券での現物の外国株式投資はアメリカ、香港や一部のアジアなどに限られています。CFDではたとえば日本と同様に製造業の強いドイツや、資源価格上昇で注目を集める金鉱株が上場しているオーストラリアなど、今までではアクセスが難しかった取引所の株式にも簡単に投資することができるのです。
さらにFXではおなじみとなった売りから入れるのもCFDの特徴の一つです。日本株では信用取引によってショートポジションを持つことができますが、海外株式の場合、今までは現物株の取り扱いのみとなっていますので、値上がり期待での買い持ちしかありませんでした。CFDでは海外株であっても売りからスタートできますので、下落局面をも収益チャンスとすることができます。ただし、市場環境によってはショートポジションがもつことができなくなることもあることに注意してください。
CFD(やFX)と言えばレバレッジ。オンライン証券での現物外株投資は現物のため、レバレッジを効かせることができず、取引代金がそのまま必要な資金額となります。一方、CFDでは最大5倍のレバレッジを効かせることができます。証拠金額に対して、より大きな金額を取引することができますので、その分収益も損失も膨らむ可能性があります。
現物投資の場合、海外投資を行う際には円を両替して、ドルなどにする必要があります。オンライン証券では両替に対して片道25銭程度の費用がかかることが一般的です。CFDの場合、証拠金の円を両替することなく、海外株の投資ができることがほとんどです。IGマーケッツ証券においては確定した損益に対しては0.3%のコンバージョンコストがかかりますが、それでも片道25銭からみると半分くらいのコストになります。しかし、オンライン証券の場合は両替した外貨はMMFで運用されることになります。MMFについては分配金が出ますので、証拠金に金利の付かないCFDよりもその点でメリットがあるといえます。またCFDでは毎日のポジションに対して金利負担が発生します。買いポジションは支払いとなり、売りポジションでも金利が低い国の場合には支払いとなることがあります。
株式投資の一つの楽しみ、配当金はどうでしょう。現物株であれば当然に配当金がもらえます。CFDであっても配当金相当額として買いポジションの場合は受け取り、売りポジションの場合は支払いとなります。
最後に忘れてはいけないのが税金。現物の外国株式の場合、税制は国内株と同一となります。譲渡益については譲渡所得となり、配当については配当所得となります。上場株式等の場合、譲渡所得への税率は申告分離課税で10%となります。一方のCFDは現状では総合課税扱いの雑所得となり、給与所得等と合算して税率が決まります。住民税と合わせて最大50%の税率となる可能性があります。ただサラリーマンで雑所得が20万円以内であれば確定申告の義務がなくなる場合があります。税金のことは税務署等に確認してください。また最終確定ではありませんが、CFD(やFX)は来年から税制が変わり、税率20%の申告分離課税になる予定です。
簡単に現物株とCFDでの海外株の投資について表にまとめてみました。
| 海外現物株 | CFD (IGマーケッツ証券の例) | |
| 提供会社 | 証券会社 | CFD提供会社 |
| 投資資金の両替 | 必要 | 証拠金は円、差損益は自動円転 |
| 両替コスト | 片道25銭 | 往復0.3% |
| 投資可能国 | アメリカ、香港など | 20カ国以上 |
| 空売り | 不可能 | 可能 |
| レバレッジ | 1倍 | 最大5倍 |
| 金利 | 外貨MMFの分配金あり |
証拠金の付利なし ポジションに対する金利支払いあり |
| 配当金 | あり | あり |
| 税制 | 譲渡所得、配当所得 |
雑所得 平成24年から先物取引に係る雑所得になる予定 |
現物株と比べてメリット、デメリットはありますが、CFDを使って海外株投資デビューというのも面白いですよね。
雑誌「FX攻略.com」 2011年4月号掲載




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