水野浩一郎 新投資スタイルのススメ 第5回 | CFD

第5回 CFDの取り扱い銘柄

水野浩一郎

こんにちは。FXOnline Japanの水野浩一郎です。さて前回からCFDのイロハをお伝えしています。この連載を読めば、CFDなんて恐れるに足らずになる(はず?…だといいですね。)時に相場は恐ろしいぐらいの破壊力を誇示することがあります。ストップ注文などを有効活用しながら何とかやっていきましょう。

という雑談はさておきまして、前回はCFDの5つの特徴を挙げました。1)CFDの投資対象商品は幅広い。2)CFDの値動きは原資産とほとんど同じ。3)証拠金取引なのでレバレッジをかけられる。4)ほとんどのCFDは売りからも取引が開始でき、下落相場も収益チャンスに変えられることができる。5)自動ロスカットの機能があるので、大概の損失は証拠金額の限度内に収まる。

今回は最初の特徴である投資対象を掘り下げて、CFDの取扱銘柄のキホンをお伝えしていきます。兎にも角にも取引しようとしている銘柄がよくわからなかったらどうしようもないですからね。

ここで弊社FXOnline JapanのCFDの7月の人気銘柄をみてみましょう。

1 ウォール街株価指数
2 日本225株価指数(ミニ)
3 ウォール街株価指数(ミニ)
4 NY原油先物
5 日本225株価指数
6 英国FTSE100 株価指数(ミニ)
7 香港HS株価指数
8 スポット金
9 中国H株株価指数
10 ドイツ30株価指数(ミニ)

こうしてみると4位のNY原油先物と8位のスポット金以外はすべて株価指数を対象とするCFDであることがよくお分かりいただけると思います。ということでまずは株価指数と株価指数先物(このランキングには登場してませんが)を取り上げたいと思います。

株価指数とは世界各国の証券取引所で取引されている主要な株式(時には上場している株式すべて)の値動きを示しています。日本では日経平均株価、TOPIXなどがよく知られていますね。アメリカだとニューヨークダウとか。株価指数CFDの値動きは基本的には株価指数に連動します。直観的で分かりやすいですよね。

株価指数先物とは、その株価指数の将来のある一定時点の株価指数の価格を予想して取引するものです。たとえば日経平均先物12月限は12月の第2金曜日の日経平均の価格を予想して取引されます。

ここでやや理論的な話になりますが、株価指数と株価指数先物の価格の差について説明してみます。まずは理論式から。

株価指数先物理論価格=株価指数*(1+(金利-配当利回り)*満期までの日数÷365

まずは配当の影響を説明します。先程も説明した通り、株価指数は構成銘柄の株価の平均で算出されます。構成銘柄が配当を支払うと、株価はその分だけ下落します。すると株価指数も下落することになります。一方、株価指数先物はある一定時点の株価指数を予想しているので、今の時点からその清算時点までに株価指数の構成銘柄に配当が支払われるであろう影響は株価指数先物の価格には織り込まれているはずです。そのため、配当金の影響額分だけ現在の株価指数の価格からは下がることになります。

また株価指数先物の決済は清算時点で行われることになります。つまり、清算時点までは取引資金を用意する必要がなく、その資金を運用することができるといえます。それを示しているものが金利部分になります。取引開始時点から清算時点までの間に資金を運用して金利がついたと考えるわけです。

先程の理論式をこれで解釈すると、株価指数先物の価格は株価指数の価格に金利を足して、配当を引いたものといえます。この知識はCFDを取引していなくても役に立つと思うので、ぜひ知っておいていただきたいなと思います。

さてようやく話をCFDに戻します。株価指数CFDと株価指数先物CFDには同じ株価指数であっても価格差が存在します。その価格差は、説明した通り金利と配当で説明できるものになります。株価指数先物には金利と配当が既に織り込まれていますので、株価指数先物CFDも金利と配当は発生しないことになります。すなわち、株価指数先物CFDでは単純に売り買いの価格の差の損益しか発生しないのです。分かりやすいですが、一つ難点があるとしたら取引期限です。取引所で取引されている株価指数先物と同様、株価指数先物CFDにおいても同じように取引期限が存在します。取引期限までに反対売買しない場合は、ポジションが自動的に清算されますのでご注意ください。(CFD業者によっては自動的に次の限月にロールオーバーされる場合もあるかと思います。詳しくは問い合わせてみてください。)

一方、株価指数CFDの価格は金利と配当の影響を受けることになります。まずは金利から。株価指数CFDのポジションを保有したまま、1日をまたぐと金利の受け払いが発生します。原則として、買いポジションを保有していた場合は金利の支払い、売りポジションの場合は金利の受け取り(となるはずが低金利ですので、結局支払いのことも・・・)となります。買いポジションはお金を借りてきて株価指数を買った、だから借りたお金に金利が発生すると考えてください。売りだと株価指数を売って手にしたキャッシュに金利がついたという考え方ですね。

金利の計算方法は以下の通り(FXOnline Japanの場合)となります。

ポジションの取引総額*(基準金利±2%)/360(国によっては365)

買いの場合は基準金利+2%、売りの場合は基準金利-2%が適用となります。この2%の水準はCFD業者によって異なりますので、ご注意ください。また世界の主要国の金利がほとんど1%以下となっている現状では売りの場合にマイナス金利となってしまいます。FXOnline Japanではマイナスになった分は売りポジションでも金利の支払いとなります。この取り扱いも業者によって異なります。

株価指数の構成銘柄に配当金の支払い(正確には配当落ち)が発生した場合には、株価指数の価格自体が下落することになります。それを受けて株価指数CFDの価格も下落することになります。そのままですと買いポジションが損してしまいますが、それを調整するために配当落ちの影響分を配当金調整額として受け払いすることになります。買いポジションは受取り、売りポジションは支払いとなります。

株価指数CFDには株価指数先物CFDとは異なり、取引期限はありません。資金が続く限り、いつまででもポジションを保有し続けることが可能となります。

長くなってしまいましたが、株価指数CFDと株価指数先物CFDの特徴を表にしてまとめます。

  ポジション 配当金調整 金利調整 取引期限
株価指数CFD 買い 受取り 支払い なし
売り 支払い 受取り(支払いの可能性もあり) なし
株価指数先物CFD 買い なし なし あり
売り なし なし あり

人気の株価指数CFDのしくみ、ご理解いただけましたでしょうか?次回は株価指数CFD、株価指数先物CFDはいままでの投資手法とどう違うのかについて解説する予定です。ご期待ください!

雑誌「FX攻略.com」 11月号掲載