第4回 CFDの特徴

こんにちは。FXOnline Japanの水野浩一郎です。前回までのバイナリーオプション、いかがだったでしょうか?さて今回からはCFDのキホン、さらにCFDで可能になった様々な投資戦略についてお伝えしていきたいと考えています。
CFD、本誌の読者であれば名前は聞いたことがあるでしょう。Contract For Difference(コントラクト・フォー・ディファレンス)の頭文字をとったものです。日本語では「差金決済取引」と訳されます。この字義どおり、CFDとは現物(実際の株式など)の受け渡しを行わず、売りと買いの差額を証拠金で決済してしまうものです。
難しいことはさておいて、CFDの知っておいたほうがいい特徴は次の通りになります。
- 一つの口座から、日本円のままで様々な商品に投資できる。(※)
- CFDの値動きは原資産の値動きとほとんど同じ。
- 証拠金取引で、レバレッジをかけられる。
- ほとんどの商品で売りからも取引を開始できる。
- 損失が拡大した場合には自動ロスカットされる。
まずは様々な商品への投資について。CFDは様々な商品(いわゆる金融商品だけにとどまりません)に投資が可能となっています。たとえば、世界の主要な株価指数や株価指数先物、個別の株式から少しなじみの薄い債券先物、金利先物、商品先物や外国為替に投資をすることができるのです。外国為替に投資する証拠金の取引といえば、外国為替証拠金取引、FXですね。そう、FXも世界ではCFDという大きなくくりの一つに位置付けられます。ただし、日本の法律上は別扱いに定義されているんですけどね。ちなみに投資対象となる商品のことを「原資産」と呼んだりします。
CFDでは提供会社によりますが、一つの証拠金口座から上記のような様々な商品に投資ができます。CFDの口座を持つだけで、たとえばアメリカの株価指数を取引しつつ、原油にも投資するってことが可能になるのです。特に海外の株式の取引はいままで口座開設や日本円からの両替の手間などが多くかかっていました。CFDならば口座開設は一回、日本円を振り込むだけで、世界の様々なマーケットに投資することができるのです。
次にCFDの値動きを説明しましょう。CFDは投資対象となる原資産とほぼ同じ値動きをします。たとえばニューヨークダウに連動するCFDの場合(弊社ではウォール街株価指数と呼んでいます)、ニューヨークダウとウォール街株価指数はほぼ同じ値動きとなるのです。ただし厳密に同一の値動きをするというわけではありません。CFDの場合、売値と買値にはスプレッドがありますので、ニューヨークダウの四本値から高値を確認しても、CFDの高値とずれてしまうこともあります。ただものすごい乖離が出ることは基本的にありません。ニューヨークダウが上昇すれば、ウォール街株価指数も同様に上昇します。
レバレッジはFXに慣れていれば、まったく同様の考え方になります。FXほどではありませんが、証拠金以上の取引を行うことが可能となります。レバレッジの倍率はCFD提供会社によって異なります。FXOnline Japanの株価指数の場合、必要な証拠金額は固定の金額となっており、主要な株価指数CFDでレバレッジ比率は約50倍から80倍程度となっています。個別株式では流動性の高い銘柄で20倍の設定、主要な日本株で10倍の設定となっています。信用取引でかけられるレバレッジは約3倍となっていますので、レバレッジ比率で見ても資金効率がいいといえますね。
売りから取引をスタートできるというのもFXと同様です。CFDで取り扱うことのできる様々な商品のほとんどで売りから取引を開始し、下げ相場においても収益を上げることができます。昨年秋は株式市場、商品市場が大きく下落していました。一般的な株式投資は買いからしか取引を開始することができませんが、CFDを用いることで株価指数も個別の株式もさらには原油などの商品先物も売り建てることができたということになります。ただし一部の個別株式においては売りから取引を開始できない場合があります。これはCFD提供会社がカバー取引を行うに際して、その銘柄を調達困難でショートできない場合に発生します。
最後の特徴は自動ロスカットです。CFDはレバレッジをかけた取引となります。株価指数の先物取引や信用取引、商品先物取引もレバレッジの利いた取引手法となりますが、追証制度の有無が大きな違いとなります。先物取引や信用取引では含み損が大きくなってきたときには、追加で証拠金を差し入れるように要請されます。一方CFDではこの追証というものは原則としてありません。含み損が拡大してきた場合には、あらかじめご連絡をしたうえで保有しているポジションを自動的にロスカットします。平常時のマーケットであれば自動ロスカットによって確定した損失が預け入れた証拠金を超えることはありません。そのため、CFDの取引にあたっては基本的には追加で資金の入金を求められることはないと考えることができます。ただし、相場が急変動した場合などには自動ロスカットがスリッページを起こし、損失額が預けている証拠金を超えることが起こる可能性があります。その場合はCFD提供会社に対してマイナス分を支払う必要があります。
全ての特徴を見てお分かりになる通り、CFDの特徴はFXとほとんど同じ、というか先程も申し上げた通り、FXはCFDのカテゴリーに含まれていると考えて結構です。投資家サイドからしてみれば、FXと同じような取引を株価指数や原油などの商品価格で行うことができると考えていれば大丈夫。いままでFXを取引していたならば、為替レートがニューヨークの株価動向や、原油価格などとお互いに影響し合っていることはよくご理解いただいていると思います。CFDは投資対象が拡大して、さらに世界の経済動向が気になってしまうこと間違いなしです。
今回はCFDの基本的な特徴をお伝えしていきました。次回はもう少し細かくCFDの取扱銘柄の詳細に迫っていこうと思います。
(※)2009年12月8日追記:原稿執筆時点ではひとつの口座からFXや株価指数、商品先物などに投資が可能でしたが、規制により今後は商品種別ごとの別口座管理となります。ご了承ください。
雑誌「FX攻略.com」 10月号掲載




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