今日のファンダメンタルズ

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2012/05/21 【FX Morning Report】今週はイベント少なくユーロショートカバーが入りやすいか

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ユーロドル 出所:Bloomberg

< ユーロのポジション調整が入るか>
今週の外為市場は、引き続き欧州債務危機やギリシャリスク関連のヘッドラインに注視する必要があるだろう。しかし、重要な政治イベントや経済イベントが予定されていない週でもある。このため6月以降のイベントをにらみ、市場はユーロのショートポジションを調整してくる可能性がある。
そのきっかけとなるのが、やはり経済指標の内容ではないか。今週の予定を見ると、欧州ではドイツ国内総生産(1―3月期、改定値)とIFO企業景況感指数(5月)、米国では住宅関連指標の発表が控えている。特に注目はドイツの経済指標だろう。欧州委員会が11日に発表したユーロ圏の2012年の実質経済成長率見通しでは、ギリシャをはじめ、スペインやイタリアといった南欧諸国が軒並みマイナス成長となる一方で、最大の経済規模を持つドイツは0.7%と前回より0.1ポイントの上方修正され、停滞するユーロ圏経済をけん引する構図が浮かび上がっている。そのドイツ経済指標が好調な内容となれば、シカゴIMM通貨先物市場では17万枚までショートが積み上がっていることから、数少ないユーロの買戻し要因と市場で捉えられる可能性があるだろう。
しかし、債務危機の当初は多くの市場関係者が予想していなかったギリシャのユーロ圏離脱の可能性が一気に高まっていることに加えて、域内の景気リセッションを意識し、来月の欧州中央銀行(ECB)理事会では追加の金融緩和の可能性まで市場で意識され始めている。政治リスクに追加緩和となれば、今後もユーロ相場にはさらに下落圧力が強まりやすい環境となるのではないか。よって、今週がショートカバーの週となっても、トレンドは引き続きダウンサイドリスクを意識することになりそうだ。

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ドル円 出所:Bloomberg

<日銀の追加緩和は7月か>
今週の数少ない経済イベントとして日銀の金融政策決定会合がある。4月27日の会合で、国債買入額を10 兆円に拡大、ETF やJ-REIT の買入増額、さらには買入対象国債の残存期限を1-3年に延長する追加緩和の決定から1か月も経ずに、さらに次の一手を打ってくる可能性は低いと考える。また、ギリシャリスクが金融市場を覆うなか、好調さを維持してきた米経済指標が雇用関連指標を中心に市場予想を下回る内容が散見され始め、それに伴い米金利に低下圧力が強まっている現状で追加緩和を実施しても、その効果は薄いだろう。
また、昨年からの日銀の金融緩和の動向を見ると、5回実施している(2011年3月、8月、10月、2012年2月、4月)が、政策変更を行わなかったもっとも短い期間が2ヵ月半、最も長い期間が5ヶ月ということを考えると、追加緩和が実施されるとしたら今年7月の可能性が高いだろう。その間にギリシャ情勢、欧州金融安全網の構築、そして米国のツイストオペ終了後の金融政策の動向などが判明する。さらに7月は展望リポートの中間レビュー(4月に公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」の見直し)が行われるタイミングでもあるため、実施するとしたらこのタイミングではないか。

最後に本日のポイントを見てみると、ユーロドルは1.27台を維持できるかが下値の焦点となりそうだ。朝方のオーダー状況を見ると1.27前半にはビッドの観測がある。1.27台の維持に失敗した場合は、1.2624(1/13安値)を視野に入れる展開となるのではないか。トップサイドは1.28台へと値を戻すかどうかがポイントなりそうだ。テクニカル面では一目/転換線1.2843レベルでの攻防に注目したい。オーダー状況の面では、1.28前半、1.28ミドルより少し上の水準ではストップの観測がある。
一方、ドル円は79円台の維持が目先の最大の焦点だろう。週明けの外為市場はこのレベルを試すもかろうじて維持する状況が続いている。79.00以下のオーダー状況を見ると78.90レベルにストップの観測がある。テクニカル面では78.49レベルに位置する200日移動平均線での攻防となるかが注目される。トップサイドは、一目/転換線が位置する79.78レベルでの攻防に注目したい。

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石川 順一 Junichi Ishikawa
2003年より6年間一貫して為替市場全般のディーリング業務に従事。
現在はマーケットで培った豊富な知識と経験を活かし、弊社のマーケットアナリスト業務を担当。
朝夕のファンダメンタルズ分析レポート、ドル円とクロス円テクニカル分析レポートを毎日提供するだけでなく、海外の株価指数及び商品(貴金属市場、エネルギー市場)まで、マクロの視点から幅広く分析。レポートは読みやすさでも定評あり。

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